最近、ハサミやナイフでは切れないヒモが市場に出回っている。主に登山などで使うためである。切るときは特殊な溶液で溶かす。A君は、今度行われる社内の運動会でこのヒモを使おうと考えていた。2人3脚のパートナーが受け付けのB子さんと決まったからである。
当日、競争の前にB子さんの細い足首と自分の脚をしっかり堅結びした。競争が終わっていざB子さんが外そうとしたが、堅く結ばれていて、離れない。しようがなく、ハサミで切ろうとしたがどうしても切れない。ナイフでも切れない。2人は結ばれてしまったのだ。苦痛はなかったけれど、さっそく支障が生じた。B子さんがトイレに行きたいと耳元でささやいたからだ。A君はこのヒモを使ったことを内心よかったと思った。
2人3脚のまま女子トイレに向かった。A君は最初は脚だけ入れてトイレの外で待っているつもりだった。でも、それではドアが閉まらないし、座り方に無理があった。しかたなくA君も狭いトイレにはいり鍵を閉めた。B子さんが小さい声で「見ないで」と言うので、目を閉じた。隣に立っているので彼女がズボンを下ろす音が否応なく聞こえた。結ばれた足首が自然と引っ張られる。我慢していたのだろうか、水洗トイレの水を流しても勢いよく身体から出る排泄の音はごまかせない。また、彼女の排泄の匂いが鼻をくすぐった。A君のことを気にしているのが目を閉じていても分かる。我慢できない快感だった。